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昨年、日本建築学会に立ち上がった「建築アーカイブズ小委員会」(主査:鈴木博之、幹事:山名善之、倉方俊輔)の2006年度の成果を発表する公開委員会が3月21日に東京大学で開かれる。
内容はこんな風。

建築アーカイブズポスター
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原稿の締めきりに追われているので、
本当はそれどころではないのだが、なにせ年末。会合の季節である。

北田さんパーティ

写真家の北田英治さんが第1回のアイ・シ・オール賞を受賞された。
鳩山会館で12月26日の夜、パーティーが開催された。
北田さんのご交友を反映して、出席者は幅広く、
和太鼓が演じられて、洋館の壁が剥がれるのではないかと思えるほどの迫力だった。
受章の理由の主たるものは、竹中工務店1階に開設されたエー・クワッドで
開かれた展覧会「ル・コルビュジエのインド」。
その撮影にご一緒した関係で、祝辞を述べさせていただいた。
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[関連]「黒川紀章、都知事選に参戦(07.02.21)」

第10回という節目の大会は、発祥の地・オランダに戻るのか、
それとも日本がアジア初の開催国となるのだろうか。
オリンピックのことでは、もちろんない。
DOCOMOMOの2008年大会のことである。

昨日(9月27日)から、第9回のDOCOMOMO大会が
トルコの首都・アンカラで始まった。
会場はMIDDLE EAST TECHNICAL UNIVERSITY(METU)。
戦後、アメリカの協力で設立された国立の大学で、今年が開校50年。
工学部の他、経済学部など人文科学系の学部も持っていて、
建築学部の中に、建築学科と都市工学科と
インダストリアルデザイン学科がある。
キャンパスがむちゃくちゃに広い。
入口に放り出されても、目的の建物にたどり着けないほどで、
漫画「コータローまかりとおる!」を思い出すと言ったら、
歳がバレるだろうか?
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帰宅すると、薄っぺらの封筒がポストの中に落ちている。
差出人は「日本文化藝術財団」。
中身が紙1枚なのは、すぐに分かる。
「『残念ながら…』なら、参考資料くらい、返却してくれてもいいのに」
ぼやきながら、封筒の口を破る。
端の少し折れた用紙には、
「厳正なる審査をいたしました結果、
 日本現代藝術奨励賞の受賞者に決定しました」
と書かれていた。

今年で13回目の「日本現代藝術奨励賞」
要項によれば、
「現代藝術の創作普及、調査研究に関する活動を行うことを
 主な目的とし、その活動において既にある程度の実績があり、
 奨励賞を受けることにより今後の活動が更に期待される藝術家
 または研究者」に与えるとのこと。
伊東忠太と吉阪隆正の研究活動が評価されたようだ。

「日本現代藝術奨励賞」の過去の受賞者には、
建築家の妹島和世さん、宮本佳明さんなどがいる。
同財団は他に「日本現代藝術振興賞」などを主催している。
こちらの受賞者は、建築に隣接した分野の方が多い。
和泉正敏氏(彫刻家、イサム・ノグチのお弟子さん)
原美術館(現代美術館、渡辺仁の設計した邸宅を改装・別館は磯崎新が設計)
田窪恭治氏(芸術家、「林檎の礼拝堂」再生プロジェクトで村野藤吾賞、
      鈴木了二さんとのコラボ「絶対現場」「金刀比羅宮社殿」など)
宮脇愛子氏(彫刻家、磯崎新夫人)
川俣正さん(芸術家、建築・都市的なプロジェクトを多く手がける)
荒川修作氏(芸術家、「養老天命反転地」とか「三鷹天命反転住宅」とか)
宮本隆司氏(写真家、廃墟・アンコールワット・段ボール小屋などを撮影)。
建築つながりで言えば、今年の「日本文化藝術振興賞」(伝統的な対象を扱う)は、京都の町屋の保存活用で知られる「財団法人奈良屋記念杉本家保存会」が栄誉を受けた。

建築史・評論の分野で初めての受賞者になれた。
ダブルで初物で、うれしい。

財団は未来を見据えながら、「藝術」という表記などに、
日本への独自の思い入れを感じさせる。
授賞式は、格式ある「明治記念館」。
名誉会長の瀬島龍三氏にお会いできないかしら、わくわく、
などと、式典の日を心待ちにしている。
ICSカレッジ・オブ・アーツという専門学校で、週に2日、教えている。
つい先日に卒業設計の講評会があった。この学校では初めての試み。
インテリアデコレーション科(2年制)の5名と、
インテリアアーキテクチュア&デザイン科(3年制)の12名が選抜され、
居並ぶチューターと在校生の前で自作を説明し、質問に応えていくという形式だった。

学科の名称から想像できるように、
ICSはプロダクトからインテリア、建築までを範囲としている。
「チューター」という聞きなれない言葉は、教師のことで、
英国国立大学と提携する同校は、基本的に5~8名を一単位として、
90分間を一人の先生がゼミ形式で教える「チュートリアル制」を採っていることから、
このように呼ばれる。
大きく「設計」と「理論」の二本柱からなる教育方針もICSの特徴で、
デザインの修練や実務の知識と同時に、
自分のデザインを説明づける能力にも重きが置かれている。
卒業設計の前には、卒業研究(卒業論文)も書かせる。
僕のように実務にうとい人間も、だから、役に立たなくは無いようだ。
みかんぐみのマニュエル・タルディッツさんと加茂紀和子さん、
若手建築家の柳沢潤さんや根津武彦さんや佐藤勉さん、
彫刻家の古郡弘さん、プロダクト・デザイナーの村澤一晃さん・・・。
講評会には、ICSのチューター陣が勢ぞろいした。

説明が一人3分、質疑応答が7分で、午後早くには終了。
そんな予定は、早々に有名無実になる。
なにせチューターたちが、(僕も含めて)良くしゃべるのだ。
やさしく質問したり、けしかけたり、
時に声を荒げる場面さえも、学生の言いたいことを引き出すためにあった。
真剣な議論が、各人のデザイン姿勢の開陳になっていて、
聞いていて、スリリングだった。

熱気は最後の公開投票で、最高潮に達した。
学生たちの前で、ひとり一票をいずれかの作品に投票する。
得票の多いものが、その場で最優秀賞に決まる。
マイクがまわされ、各チューターが、自らの推薦理由を熱っぽく語る。
学生だけでなく、チューターもジャッジされていることは、言うまでも無い。

振り返ると、学生たちの眼は、食い入るように真剣だった。
みな精いっぱい取り組んだのに、一握りの者だけが選ばれて、
解説する機会が与えられる。
チューターは「先生」ではなく、一人の「デザイナー」として、それらに向き合う。
自分の説明不足をふがいなく思ったり、
確かだと思っていたことが揺らいでも、おかしくはない。
プライドと不安の交錯は、聞いている者たちにも共鳴しただろう。

もともと熱気と礼儀に満ちた学校だが、
欠けていたものがあるとすれば、こうした横断的な批評の場だったかもしれない。
おそらく、学生だけでなく、チューターにとっても同じだろう。
きめ細やかな日常のチュートリアルでは、根本的な姿勢をなかなか語れないし、
それを公開の場でぶつけ合える機会も少ないのだから。
こんな健康な冷酷さも、年に一回くらいは悪くない。
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