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カーリー女神を祀ったヒンドゥー寺院。インドの中でもベンガル地方での信仰が篤いカーリー女神は、血を好む。ごったがえす人々の中、境内では日に数十頭の動物の首がはねられ、流れ出す血が捧げられる。境内は裸足でなければならないから、足の裏がぬめぬめする。まわりの回廊では舌を出し、夫であるシヴァを踏みつけて踊り狂う女神を描いた絵が売られている。
凶暴な女神がなぜ愛されるのか? 女神は自分や家族にパワーをくれるという。人々が捧げる花輪は美しく、庶民も衣の彩りは豊か。朝廷に歯向かった平将門のさらし首は京都から関東に飛んで帰ったと噂され、将門を祀った神田明神は江戸の繁栄を祈願する総鎮守となった。珍奇な物語性や現世信仰、聖俗の連携や美醜の混淆。そんな点では、かつての日本も似たようなものではなかったのか。そう思うのは自分が東夷だからかもしれない。いわば日本のベンガルから来たかのような。

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