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2008.04.04
千駄木・旧安田楠雄邸は、なぜ残されたのか?


2007年秋から、建築家の新堀学さんとRenovation Interview(リノベーションインタビュー)を始めている。
《孤風院》に続く第2回が、INAXのホームページRenovation forum(リノベーションフォーラム)に掲載された。
http://forum.inax.co.jp/renovation/interview/002/001.html


今回、訪れたのは、東京都・千駄木の旧安田楠雄邸(登録文化財)。1919(大正8)年につくられた近代和風建築は、3年におよぶ修理期間を経て、2007年4月から一般公開が行われている。いかにして残されたのか。今後の運営についてどのようなことを考えているのか。管理運営を任されているNPO法人「たてもの応援団」の多児貞子さんと岩本毅幸さんに、2008年3月4日にお話をうかがった。


前回の《孤風院》もそうだったが、実際に中に入ってお話をうかがうと、得るところが大きい。外から勝手に理想化していた「保存」のストーリーがそうでなかったり、逆に、奇跡のように思えることが現実に起こっていたりする。優れた「保存」には、個性的で、秘かに活動的なキーパーソンズがいる。そんな風には言えそうだが、そのことが「保存は結局、個々の問題」という結論には結びつかないはずだ。「保存」という現在進行形の動きを支えている要素を細やかにお聞きして、それを公にし、可能であれば、整理づけていくこと。そのことを通して、リノベーションインタビューを、同じ願いを持っている方々への助力や鼓舞にしていきたい。新堀さんも、たぶん同じ考えだと思う。
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