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無念、タイミングが悪かったか。
9日「朝日新聞」の書評欄を開くと、呻いたのである。

とり上げられていたのは、『吉阪隆正とル・コルビュジエ』
ではなく、同じ9月に刊行の『前川國男 ― 賊軍の将』。
前川國男さんと親交が深く、長らく「代弁人」の感もある
宮内嘉久さんによる入魂の一書だ。
前川さんは、大学や組織に偏らない、建築界の心棒のように認識されているし、
12月に東京ステーションギャラリーで、大回顧展が開催されるという話題性もある。
筆者は歴々たる業績を積み重ねられた実力者。倉方より半世紀ほど年長でもある。
こいつは分が悪かった、と納得。
― しかし、内容の優劣と捉えないのが、おめでたいな。

いま、目の前に「日経新聞」の書評欄がある。
「日経新聞に『吉阪隆正とル・コルビュジエ』の書評が出ていましたね。」
ファックスを知人からいただいたのだった。
取り寄せて見ると、二段抜きで載っている。評者は建築評論家の飯島洋一さん。
1980年、早稲田大学建築学科の3年生のときに、
吉阪さんの講義を聴いた思い出に始まり、
「もっと未来を『先取り』した建築家としての吉阪隆正を評価すべきである」
という本の内容をかいつまんで紹介。
最後に、吉阪隆正とル・コルビュジエが並んだ表紙写真に目を向け、
常に私たちを向き、いつも世の中に対峙しているル・コルビュジエと、
つねに私たちに背中を向け、ル・コルビュジエの主張を伝達する吉阪隆正との
違いを指摘して、文を閉じる。

渋い本を取り上げていただいたこと、
飯島さんに「そういう建築家・吉阪隆正を若い歴史家は丁寧に解きほぐし、
これを力作に仕立て上げた」との過分なお褒めの言葉もいただいたこと、
ありがたい。
出版元の山岸さんも、少しはほっとするかもしれない。
「吉阪語りは自分語りの法則」(拙著あとがき参照)が
検証できたことも、個人的にはうれしかった。
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