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斉藤理さんとの共著『東京建築ガイドマップ』が「毎日新聞」(3月4日付)の書評欄で取り上げられた。評者は藤森照信さん。

今週の本棚:藤森照信・評『東京建築ガイドマップ』=倉方俊輔・斉藤理、監修・執筆

東京建築ガイドマップ表紙画像

藤森さんは、建築史家である私にとって、師のようなものだ。
文筆家として、批評家として、そして建築家として、卓抜した視点で世間を賑しないながら、肝心の建築史家として、動かし難い業績を持っている。
それも「近代建築(明治、大正、昭和戦前期の建築をさす)」の総覧という広さと、深さ ― 例えば、学位論文である『明治の東京計画』が、並行して進めていたフィールドワーク的「建築探偵」とは対照的に、文書資料を駆使した都市計画史の最初であることなど ― の両面において。
《良いものが世間に受け入れられる》という信念を抱く者にとっては、その存在証明みたいなものだろう。

せめて「建築史家」の部分で、後ろ姿が捉えられるところまで追いつきたいと考えているわけで、拙共著を藤森さん、河東義之さん、堀勇良さんらが執筆した東京建築探偵団『近代建築ガイドブック[関東編]』(鹿島出版会、1982)の後継に置いてくれた書評は、有り難かった。

「明治以後の東京の近代建築(明治、大正、昭和戦前期の建築をさす)についてちょうど20年前にガイドブックを出したことがあり、思いのほか版を重ね、誰が買っているのかいぶかしく思ったが、西洋館ファンがいたのだろう。しかし出した後、当の建物が次々に取り壊されてしまい、ガイドブックの体をなさなくなってしまった。
〈中略〉20年で半減して東京はもうダメかと思ったが、若い世代の二人の建築史家が、時代を終戦(1945)で切らず、70年代まで入れて、このたびいいガイドブックを出してくれた。
地域を16エリアに分け、明治・大正・昭和に作られた878件がカラー写真と地図入りで載っているのだが、まず、エリアごとの解説がいい。〈後略〉」
(今週の本棚:藤森照信・評『東京建築ガイドマップ』)


藤森さんより一周り年上の高名な建築評論家の方からも、お褒めいただき、あんなのがまだあるのか、懐かしい、という感想をいただいた。
1960~70年代を歩んでいた同年代の方からすれば、そうかもしれない。

遠くない未来に『日本近代建築総覧』の戦後版が生まれることを想像している。
でも、今のペースで1950~70年代の建物が壊され続けていくと、その前に、消滅してしまいそうな気もする。
歴史的再評価の気運と、物件が消える時期は、いつもせめぎ合っている。
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