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「世界的建築家で文化功労者の黒川紀章氏(72)が21日、東京都知事選(3月22日告示、4月8日投開票)に、立候補する考えを明らかにした。
現職の石原慎太郎都知事(74)が出馬を取りやめない場合に出馬するとしているが、黒川氏は読売新聞の取材に「数十年来の友人である石原知事に、いい終わり方をしてほしい」と述べ、自らの意向表明で、知事に再考を促す狙いがあることを強調した。
黒川氏は公約として、都が進める2016年夏季五輪招致の中止や首都機能の一部移転を積極的に支援することなどを掲げている。無所属で出馬し、当選した場合は任期は1期のみで、無給で務めるとしている。」(YOMIURI ONLINE 最終更新:2月22日0時29分)とのこと。
自身のホームページに都知事選「15の公約」を掲載している。

表参道ヒルズの向かい側にある日本看護協会ビルを設計した黒川紀章氏。
安藤忠雄氏に設計が舞い込んだ表参道ヒルズに対して、100m以上のファサードを一人の建築家に任せるのはいかがなものか?、と疑問を呈していた。
東京のビッグ・プロジェクトを安藤忠雄だけに任せておけん(東京オリンピック、新東京タワー)ということか?(「15の公約」の一つは「東京オリンピック中止」)
丹下健三の「東京計画1960」(1961)の向こうを張って、「東京計画2025」(1987)を打ち出したように、都知事(鈴木俊一)-建築家(丹下健三)ラインの再現を狙ったものか?
同世代の磯崎新氏が2016年オリンピックに福岡が立候補する際の「制作総指揮者」になったことに刺激されたのか?

いずれにしても、そこは1960年代から筋金入りの「オレオレ建築家」。
さすが、「サンデー毎日(1970年12月)による『街で聞いたカッコイイ男』に、三島由紀夫、遠藤周作、宇野重吉、高橋和巳らに続いて、12位に入っ」たと自著『黒川紀章ノート』(同文書院、1994)に書いてあるだけのことはある。(そして、「15の公約」の一つは「タレント知事の乱立(すべてが悪いわけではないが)に歯止めをかけたい」)

行動の明朗性が日本人離れして、かえって清々しい。
現在、国立新美術館で開催中の「黒川紀章展」のポスター(侍の格好で刀を携えている…エキゾチックジャパン)を思い出すばかりだった。

「丹下健三の東京都庁舎は、メンテナンスにも費用がかかる〈20世紀〉の都庁舎。ですから、共生の時代である〈21世紀〉のシンボルにふさわしい建築に建て替えて、私が入ります」くらいのことを言ってくれると、面白い。
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