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2006.05.10
丹下健三からル・コルビュジエへの手紙
連休中なので朝寝していたら、電話が鳴って、
誰だろうと思ったら、建築家の丸山欣也(アトリエ・モビル代表)さんだった。
フランスに行った先日、ル・コルビュジエ財団に寄って、
吉阪隆正さん関連の手紙を出してもらったら、これがなかなか面白い。
資料のコピーを一式、送りたいので、新しい住所を教えてほしいとのことだった。
中には、国立西洋美術館を建設している最中に、
ル・コルビュジエが吉阪隆正(や坂倉準三や前川國男)に送った文書や、
留学前の1947年に、吉阪隆正がル・コルビュジエに
出した手紙もあるというのだから、気分が高ぶらないわけがない
(理由はやや専門的になるので、『吉阪隆正の迷宮』の第3夜や
『吉阪隆正とル・コルビュジエ』第2章を参照してください)。
感謝を告げて受話器を置いた時には、すっかり目が覚めていた。
明くる日に封書が届いた。
表書きから、すでに丸山欣也ワールド。
書かれた住所の文字と配置が、丸山さんの情感あふれるスケッチと
同じタッチであることに感心してしまう。
添書きの文章にもじ~んとしながら資料を開く。結構な量である。
丹下健三がル・コルビュジエに宛てた手紙が目についた。
日付は1959年6月20日。
「私の尊敬するル・コルビュジエ様
日本語でお手紙を差上げることをお許し下さい」
という書き出しで、便せん3枚に日本語で書かれている
フランス語訳は、進来廉さんにお願いしたらしい。
ル・コルビュジエへの敬愛の情がていねいに、
やや形式張って綴られていて、人となりが伺えるようだ。
「私がパリーに発つ前々日に貴方の東京の美術館の開館式がございました。
私たち建築家は感激しております。」
国立西洋美術館の開館は1959年。
当時、丹下健三45歳、ル・コルビュジエ71歳。
上野に残る美術館は、じきに50年を迎える。
便せんの左上に目をやると、事務所名と住所が印刷してある。
「KENZO TANGE」の文字がひときわ大きい。
力強くて、シャープで、まるで古さを感じさせない。
勝因は、5文字・5文字の名前で、バランスがいいことか?
そこいくと「YOSHIZAKA」や「MAEKAWA」は冗長だ。
「ITO」や「ANDO」は良いけど、なんて思いながら、
さっきから感じていた既視感の原因が、
アパレル・ブランドの「KENZO」のロゴに似ていることだったのに気づく。
均整のとれた文字配列が、同様のフォントを誘うらしい。
あとはフランス語なので、これから読解することにしよう。
誰だろうと思ったら、建築家の丸山欣也(アトリエ・モビル代表)さんだった。
フランスに行った先日、ル・コルビュジエ財団に寄って、
吉阪隆正さん関連の手紙を出してもらったら、これがなかなか面白い。
資料のコピーを一式、送りたいので、新しい住所を教えてほしいとのことだった。
中には、国立西洋美術館を建設している最中に、
ル・コルビュジエが吉阪隆正(や坂倉準三や前川國男)に送った文書や、
留学前の1947年に、吉阪隆正がル・コルビュジエに
出した手紙もあるというのだから、気分が高ぶらないわけがない
(理由はやや専門的になるので、『吉阪隆正の迷宮』の第3夜や
『吉阪隆正とル・コルビュジエ』第2章を参照してください)。
感謝を告げて受話器を置いた時には、すっかり目が覚めていた。
明くる日に封書が届いた。
表書きから、すでに丸山欣也ワールド。
書かれた住所の文字と配置が、丸山さんの情感あふれるスケッチと
同じタッチであることに感心してしまう。
添書きの文章にもじ~んとしながら資料を開く。結構な量である。
丹下健三がル・コルビュジエに宛てた手紙が目についた。
日付は1959年6月20日。
「私の尊敬するル・コルビュジエ様
日本語でお手紙を差上げることをお許し下さい」
という書き出しで、便せん3枚に日本語で書かれている
フランス語訳は、進来廉さんにお願いしたらしい。
ル・コルビュジエへの敬愛の情がていねいに、
やや形式張って綴られていて、人となりが伺えるようだ。
「私がパリーに発つ前々日に貴方の東京の美術館の開館式がございました。
私たち建築家は感激しております。」
国立西洋美術館の開館は1959年。
当時、丹下健三45歳、ル・コルビュジエ71歳。
上野に残る美術館は、じきに50年を迎える。
便せんの左上に目をやると、事務所名と住所が印刷してある。
「KENZO TANGE」の文字がひときわ大きい。
力強くて、シャープで、まるで古さを感じさせない。
勝因は、5文字・5文字の名前で、バランスがいいことか?
そこいくと「YOSHIZAKA」や「MAEKAWA」は冗長だ。
「ITO」や「ANDO」は良いけど、なんて思いながら、
さっきから感じていた既視感の原因が、
アパレル・ブランドの「KENZO」のロゴに似ていることだったのに気づく。
均整のとれた文字配列が、同様のフォントを誘うらしい。
あとはフランス語なので、これから読解することにしよう。
こんにちは。草コルビュジエ研究家?の市川智子です。あのー、質問させて下さい。コルビュジエ財団って、コルビュジエのあれやこれやの写真をいっぱいもってるんでしょうか?(つまり、全集とかこれまでのコルビュジエ関連の著書に載っていない写真がまだまだいっぱい存在しているのかなーということです。コルのシムカをみんなで押してる図とか、ビストロでだべってる図とか、クセナキスと喧嘩してる写真とか、インドでカレー食べてヒーヒーいってる写真とかってあるんでしょうか?笑。ほんと、あの人、何食べて生きていたんだろ?まじめなところではエナメルの回転扉の製作風景や施工途中の写真などです。)それともうひとつ。例えば、インドの裁判所をつくるのに必要だった丸ごとの図面(1/20くらいの図面とか、申請図面とか)が揃っているんでしょうか? そういうのってご覧になったことあります? そして、例えば、市川が閲覧することって可能なんでしょうか? ご存知の範囲でよいので、教えて下さいませ。
2006/05/20 Sat 22:08 URL [ Edit ]
クセナキスと喧嘩している写真とか、インドでカレー食べてヒーヒーいってる写真とかはないかもしれませんが、財団のサイト(http://www.fondationlecorbusier.asso.fr/)に行けば、アルシーブのリストがあったと思いますので、チェックできるのではないでしょうか。電話かメールで予約すれば、誰でも閲覧することができるはずです。図面に関しては、Garland Publishingの図面集に縮小版がほぼ収められているので、それを見ればよいと思います。これは最近デジタル化されました。
2006/05/26 Fri 14:53 URL [ Edit ]
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