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SDレビュー2009_01

SDレビュー2009を見に行った(ヒルサイドテラスF棟ヒルサイドフォーラムで9月27日まで)。

SD Review 2009
http://www.kajima-publishing.co.jp/sd2009/index.html

審査員の一人である伊東豊雄さんは「今までのSDレビュー入選案の実現率は7割。僕は5割くらいかと思っていたら、意外と高い」と言い、「今回は国際的なもの、それからセルフビルドのものが多かった。どこまでが建築家で、どこまでがクライアントで、という関係が分からない」ところに新しさを感じたと続けた。

SDレビュー2009_02

審査員の新谷眞人さん、栗生明さん、陣内秀信さんのお話の後、アドバイザーを務める槇文彦さんにマイクが渡る。
「今回はこれまでの建築を解放していこうというものが多かった」と初めに述べ、ペルーに住宅を建てるという入選案に触れながら「われわれメタボリズムが唯一共同した」ペルー低所得層低層住宅(1968-1978)の経験を語る。「住民がやったのか建築家がやったのか分からないものになった」。
「SDレビューもあと2年で30年。例えば住宅なら住宅で何が変わったのか。それを振り返るのもまた有意義ではないか」。

いつもながら明晰で、話の長さも、難易度も、微笑みポイントの入れ方も的確。これは若い人では難しいが、逆に人生の達人になればなるほど、また難しかったりする。
モダニズムが(一時期非難されたほど堅いものではなく)柔らかいものであることを、われわれは槇文彦という存在で知る。
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