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2009.09.08
「建築雑誌」五十嵐太郎委員会、有終の美

短いようで短い2年間だった。
思えば、2006年に松村秀一さんが日本建築学会の「建築雑誌」編集委員長に就任された時に、ついに長く続いた団塊世代が幕を下ろしたと世代交代を認識したものだったが(その前をたどっていくと岩田衛、布野修司、若山滋、藤森照信、鈴木博之:いずれも敬称略)、次の2008年には一足飛びに1967年生まれの五十嵐太郎さんが引き受けることになった。「編集委員会の幹事をやってほしい」というメールが2年前の5月に来て、そのことを知った。
それが今年の12月号まで。最終号はお楽しみの企画が2つもあり、その内容を審議して、われわれの最後の委員会となった。
思いもかけず声をかけられる以前、松村さんにお会いした時に「異なるジャンルの人と議論することなんてそうないから、編集委員会は大変だけど楽しい」とおっしゃっていた。やってみたら、本当にその通りだった。
今回は世代が若いから、なおさらだったのかもしれない。出席率も良かった。この委員会がなければこれほど心通わすことが無かったかもしれない出会いがあったと思う。
しっかりと手綱をにぎってくれた細野透さん、そして、やりたいことをやらせてくれた(僕だけではなくてみんなに、そして大事な時には決断してくれた)五十嵐さんに感謝したい。
17時半から打ち上げだった。最初の挨拶で細野さんが「本人からは言いにくいだろうから」ということで、五十嵐さんが東北大学の教授に昇進されたことを話す。ヴェネツィア・ビエンナーレのコーディネートと共に、編集委員会の成果が認められて数人抜きだそうだから、良いニュース。歴史系出身で、この若さで旧帝大の教授に就任なんて、ちょっと聞いたことがない快挙だ。
五十嵐さんの人事は聞いていたが、東北工業大学にいた槻橋修さんが神戸大学に移られたというのは初耳だった。『建築ノート』の編集は神戸でも続けられるらしい。けっこう9月でも動くのだなぁ。

2次会に移動し、噂をしていたら、松田達さんも来た。
みな名残惜しそうで、僕は終電で失礼したけど、もしかしたら朝まで飲んでいたのかもしれない。
以下に今期の編集委員会のメンバーを載せておく。
委員長:五十嵐太郎(東北大学教授)
幹事(顧問):細野透(細野透編集事務所代表)
幹事: 大田省一(東京大学生産技術研究所助教)
倉方俊輔(建築史家)
中田千彦(宮城大学准教授)
南泰裕(国士舘大学准教授)
委員: 石川初(ランドスケープデザイン設計部副部長)
伊藤香織(東京理科大学専任講師)
入江徹(琉球大学准教授)
上野佳奈子(明治大学専任講師)
大西正紀(mosaki共同主宰)
金田充弘(東京芸術大学准教授)
北川啓介(名古屋工業大学准教授)
芝田義治(久米設計設計本部建築設計部主査)
杉浦久子(昭和女子大学教授)
高見真二(国土交通省国土技術政策総合研究所基準認証システム研究室長)
田島喜美恵(大阪大学大学院)
谷本潤(九州大学教授)
内藤伸浩(三井不動産S&E総合研究所上席主任研究員)
名知博司(清水建設技術研究所主任研究員)
平田京子(日本女子大学准教授)
平塚桂(ぽむ企画共同主宰)
藤村龍至(藤村龍至建築設計事務所代表取締役)
間田央(大成建設設計本部プレゼンテーショングループプロジェクト・アーキテクト)
山中新太郎(山中新太郎建築設計事務所代表/日本大学助教)
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