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足摺海底館01

以前の記事で書いた通り、2005年に保存再生された高知県土佐清水市の「海のギャラリー」(林雅子、1966)は素晴らしかった。竜串の奇岩はスケールフリーで、〈ひだ〉のようで、奇妙な素材感があった。
しかし、それだけが竜串の魅力なのではない。
サンゴの売店に売り子はいれど、一向に人は通りかからない。なかなか良くできた中国風意匠の「珊瑚博物館」は昨年、閉館したと言っていた。向こうの山の上にあるホテル、あれ廃墟なんじゃないか?

竜串の奇岩 珊瑚博物館01

今でも行きにくいこの場所が、昭和30年代には観光ブームに沸いたとは信じられないが、辺鄙だから良かったのかもしれない。時間を気にせず、まだ見ぬものを求めて進む青春、あるいは白秋の旅。そんな需要は今や、インドか東南アジアか、どこかそっちに向かっているのだろう。

足摺海底館02 足摺海底館03

時代を超えたアートと、流れゆく俗世。「足摺海底館」は言ってみれば、その間に建っている。
この建物について何の予備知識も無かった。奇岩の向こうに見つけた時は、思わず声を挙げた。だって「メタボリズム」なのだもの。
まわりの風景と無縁の赤と白の色彩。強引な開発色を隠そうとしない。そんな所も、今や好感度につながっている。メタボリズムの中でも、これは黒川紀章(的)だろうという直感は、中に入ると確信に変わる。
世間にこれだけ影響を与えられた建築家は他にいたか? 黒川紀章さんはやっぱりすごいぜ。といったことを結論の一つにまとめた記事はこちら。

(23)大阪万博の“未来”が息づく海中展望塔:足摺海底館 - 倉方俊輔の「ドコノモン100選」
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/column/20090825/534924/

海中展望塔というものには生まれて初めて入ったのだが、予想以上に楽しかった。竜串の中で、ここだけ人が集まっているのも分かる。
しかし、「海中展望塔」というビルディングタイプがあるのだなあ。取材すると、国内では以下の9つがすべてだと思うけれど、違ったら教えてください。例えば明治のパノラマ館のように、これはこれで貴重な時代の証人かもしれない。

足摺海底館04



■国内に建設された海中展望塔の一覧
1 「白浜海中展望塔」(1970年、和歌山県白浜町)※1985年にタンカーの衝突で倒壊

2 「ブセナ海中展望塔」(1970年、沖縄県名護市)
http://kankou.e-pon.jp/busenapark/

3 「串本海中展望塔」(1971年、和歌山県串本町)
http://www.kushimoto.co.jp/en-tenbou.html

4 「足摺海底館」(1972年、高知県土佐清水市)
http://www.a-sea.net/

5 「玄海海中展望塔」(1974年、佐賀県唐津市)
http://www.sashoren.ne.jp/chinzei/tiiki/kanko6.html

6 「勝浦海中展望塔」(1980年、千葉県勝浦市)
http://www.bay-web.com/leisure/katsuura/

7 「シードーナッツ」(1987年、熊本県天草市)
http://dtn.amakusapearl.com/sea/

8 「白浜海中展望塔(コーラルプリンセス)」(1987年、和歌山県白浜町)※2代目
http://www.kit-press.com/navi/le/shirahama-kaicyu_tenboto/index.html

9 「オホーツクタワー」(1996年、北海道紋別市)
http://www.o-tower.co.jp/towerframe.html
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