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2009.08.21
那珂川沿いのルーバー住宅

渡邉研司さん
年期が入った集合住宅だが、なんかスタイリッシュなのである。

理由1:一般の集合住宅には見られない住棟間隔。路地をはさんで2つの建物が建つ。その近接具合に、まずえっと思う。
これは2棟が並んでいるという考え方ではなく、高層の都営住宅によく見られる2棟連結タイプと同じ成り立ちなのだろう。つまり、2つの建物で1棟と。

理由2:集合住宅は年季が入るほどに、建物の表情より、生活の表情が勝ってしまうわけで、大山顕さんが『団地の見究』
この住宅は両側が窓だが、そちら側から撮っても大丈夫。窓のルーバーが、生活のとめどなき流出をふさぎ止めてくれる。ちなみに建物はほぼ南北配置。

理由3:住棟間の路地にはブリッジが架かる。斜めに振っちゃったりして、なんとも建築家的。川の軸線と道路の軸線が重ね合わせられているのだ。

那珂川沿いの立地なので、水からの眺めも雰囲気がある。
ところどころルーバーがひしゃげていて、良く見ると木製。長年のお勤めご苦労さんだ。

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