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川奈ホテル01

“スイーツ(笑)”(笑)というわけで、川奈ホテルのフルーツロール。
見た目どおり、奇をてらわずバランスの取れた味で、美味しかった。
梅雨の伊豆は空いていて、狙い目ですね!

・・・話の間が持たないので、建築のことを…。

1936年開業の「川奈ホテル」は伊東市川奈に秘やかに構え、名門ゴルフコースでも知られる。
建物の設計者は高橋貞太郎。イギリス流の邸宅を得意とした。1928年に建った「旧前田侯爵邸」は公開されているので、重厚な雰囲気を味わえる。
他に手がけた建築に、例えば神田錦町にある「学士会館」がある。これは1925年に行われたコンペの当選案で、1928年に開館した。
この度、百貨店建築としては初めて重要文化財に指定される「高島屋東京店」(日本生命館)も1929年のコンペで当選した設計だ。完成は1933年。

日本橋高島屋店は、さまざまな要素のバランスをとって設計されている。お客様には、まるで自分の邸宅かのように(邸宅がある人もない人も)思ってもらいたいし、商業施設として最新の設備も備えたい。加えて、コンペの時から日本的なデザインを入れる方針でもあった。

川奈ホテル02

川奈ホテルも、なかなか複雑な条件に応えた建物だ。
外観はスペイン瓦を使って、温暖な川奈らしい、南国リゾートの雰囲気。
内部は暖炉を備え、木材や金属といった素材もいぶし銀の魅力を放つ、落ち着いた邸宅のよう。
そして、ガラス張りのサンパーラーは、背面にあるゴルフコースのクラブハウスを(機能としても見た目にも)兼ねるという仕掛けである。
品格ある混成物を設計する高橋貞太郎の力量が、川奈ホテルに良く発揮されている。

川奈ホテル03

より広く見ると、川奈という場所の性格は川奈ホテルがつくったといっても過言でない。ホテルそのものが新たなリゾート地を生み出し、認識させたことになる。
こうした性格は、戦後の「志摩観光ホテル」(近畿日本鉄道、建築設計=村野藤吾)や「ホテル立山」(立山黒部貫光、建築設計=村田政真)[過去の関連記事]などにも継承されていく。
こうした「新しさ」を、あたかも自然のように思わせられるかどうか? 金をもらって設計を行う建築家の力が問われるところなのだろう。
Secret

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