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B面からA面にかわるとき

スキーマ建築計画の長坂常さんが『B面からA面にかわるとき』という本を出された。変なタイトルだが、長坂さんらしくもある。ちょっとしたことが決定的で、モノの位相が変わるということが、あるのだ。
戦後の邸宅、長坂さん言うところの「スネ夫の家」をリノベーションした近作「奥沢の家」には、これまでの位相転換の手法を集成したような趣があり、そして贅沢な住まいだった。
そして、この本も贅沢だ。詳しくはこちらを参照。

NOW IDeA by UTRECHT
http://www.utrecht.jp/aoyama/exhibition.html

表参道のNOW IDeA by UTRECHTで行われた出版パーティには、寄稿されている青木淳さんも来られていたし、いろいろ大勢。
執筆者としては知りながらずっとお話する機会がなかった方や、何となく企画のキャッチボールが止まっていた編集者にもお会いして、懸案が消化できたような爽快感。長坂さんのお陰だ。

FLAT TABLE

岡安泉さんも来られていたので、「『建築ノート』の新しい号で、伊東豊雄さんが、台中メトロポリタンオペラハウスの照明を岡安さんに手伝ってもらっているとしゃべってましたよ」と言ったら、「えっ、ほんと!」。以前に岡安さんから聞いていて、その時はヒミツという話だったのだが、情報が本丸から漏れるという…。

話していると、会場の照明も岡安さんが手がけたのだった。その下で、長坂常+なかむらしゅうへいさんの「FLAT TABLE」の新作が照らされている。エポキシに染料を混ぜてできたその姿は、さまざまなバランスで成り立っている。
透明なのか不透明なのか、旧いのか新しいのか、塗装なのか素材の重層なのか、傾いているのかフラットなのか・・・それが、はかなくて、強い。

長坂常さんの「AとB」は、6月14日(日)までNOW IDeA by UTRECHTの出版記念展示で見ることができる(12:00~20:00、月曜定休)。
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