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2009.06.04
二川幸夫さん、惚れた弱み

「建築雑誌」の取材で二川幸夫さんにご連絡すると、直接お話したいということになり、お電話すると「ちょっと顔を貸せ(笑)」と…。A.D.A. EDITA Tokyoに馳せ参じる。「建築史家はヒマじゃなくちゃいけないよ」と、まず褒められる(?)。
結局、3時間近くお話して(というより拝聴して)、取材を受けていただけることになった。
たいへん楽しかった。建築史家としても人間としても、非常に勉強になったのだが、それだけでなく、今日の話で本題の予備知識を与えていただいたのかと、帰りがけにやっと気づく。
参ったのは、一度だけ僕は「GA JAPAN」に書かせていただいたことがあるのだが、その内容を覚えている。卒業大学なども、会う前に頭に入れられている。
相手を知らないとケンカには勝てない。圧倒的な力の差にも関わらず、それにあぐらをかいていない。そうなったらお終いよと考えておられるのが分かる。それは目の前の相手にも伝わって、本気にもさせるし、惚れさせもする。
77歳になった世界的写真家/編集人は、まだまだ己を現役にしていた。
人を惚れさせる希代の人たらしにも、ずっと惚れ続けている弱みの相手がいて、それが建築なのだから、建築はきっと面白いに違いない。
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