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2009.02.17
「トウキョウ建築コレクション」研究室プロジェクト発表会
2009年で3回目を迎える「トウキョウ建築コレクション」。大学院生の、大学院生による、大学院生と皆さんのためのコレクションだ。代官山ヒルサイドテラスで3月3日から8日にかけて開かれる。
初年の2007年には「全国修士設計展」を開催。現在までアドバイザーを務める古谷誠章さんをはじめとする建築家陣が公開審査を行い、グランプリ、並びに各審査委員賞を公開で選出し、表彰した。
2008年に「全国修士論文展」も始まった。この年は八束はじめさんがディレクターとなり、気鋭のコメンテーターを迎えた討論会が催された。
今年から加わった3本目の柱が「プロジェクト展」。全国の建築学系大学院の研究室で取り組んでいる研究・プロジェクトを幅広く展示する。3月3~5日には学生が発表を行い、ゲストコメンテーターを交えて議論を繰り広げる。
3月3日(火)18時からのスタジオ・トークで、ゲストコメンテーターを務める。
大学院のさまざまな系で行われているプロジェクトは、実に充実している。「建築雑誌」の編集委員会幹事を務めたおかげで、それが分かるようになった。
なので、今回お声がけていただいて、一も二もなく賛成した。「トウキョウ建築コレクション」の運営は大学院生が行っているのだが、彼らの説明と態度がしっかりしていたということもある。さすが大学院生、である。
考えてみれば、そのプレッシャーが「トウキョウ建築コレクション」の特徴だろう。
設計、論文、プロジェクトへの参加、これらは何も大学院生だけの特権ではない。だとしたら、発表の背後には言われたくない一言 - 「これじゃ、卒計(or 卒論 or 学部生)と同じじゃないか」 - が常に潜んでいるのかもしれない。しかし、何が違うかは、外部から与えられはしない。であるとすれば・・・。
応募登録および作品提出は、2月21日(土)の17:00まで。
募集対象は「建築学系の研究室でここ5年以内に取り組んだ研究、及びプロジェクト」となっている。その他、詳細はトウキョウ建築コレクションのホームページを参照のこと。
求められて趣旨文を書いたので、以下に載せる。
学部生よりはプロだが、博士過程よりは素人。「中途半端」な修士課程だから、いちばん遠くまで玉が投げられるはずだ。今年から始まった研究室プロジェクト発表会は、その飛距離が試せる、いい機会だと思う。
あなた方のプロジェクトが聞きたい。
自分の言葉で、ぜひとも外に向かって話してほしい。具体的でありながら、すでにある専門の枠組みを超えうる勢いと、社会と専門を掛け渡せる素質を期待している。学部生よりは建築の拡がりが分かり、博士課程よりは専門化に身を捧げていない、修士課程なのだから。
意欲的な発表が聞けることを楽しみにしている。
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