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2009.02.11
見通しのいい良書『新世代建築家・デザイナー100』
エクスナレッジの大山景子様から献本御礼。
建築デザイン界の見通しを良くする、まとめ本といえる。
なんたって今回は、新世代建築家・デザイナー「100」。2007年12月に同じエクスナレッジから出版された『desigin adDict 2 - ニッポンの新鋭建築家20人』
誌面の雰囲気は似ていると思っていたら、デザイナーが同じ東京ピストルだった。
もちろん、違いは数だけにとどまらない。最初の10人は次の通り。
中村竜治、大西麻貴+百田有希、菊地宏、ケイコ+マナブ、寶神尚史、丸田絢子、白川在+冨川浩史、TNA、名和研二、藤村龍至
全体を読むと、同じ1970年代生まれ中心でも、すでに定着した「若手」(藤本壮介さんとか石上純也さんとか)を、あえて後にして、新味を出しているのが分かる。照明やテキスタイル、執筆といった領域まで対象を広げたことも大きい。100人のうち20人程には解説文が付されている。
個人的には、
安東陽子さんと岡安泉さんが紹介されていて嬉しい。しかし、また並んで掲載されているな、とか、
1月31日の「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL」の場でとりわけ感銘を受けたのが、柳原照弘さんと山崎亮さんだったのだが、ご両人がきちんと載っていて、お二人の才能は今後ますます開花されるに違いない、とか、
『建築ノート』を編集されている槻橋修さんがここでは「紹介されている」のだが、似たような体裁の同誌で普段は「紹介する」側なので、なんか主体と客体が入れ子になっているようで可笑しい、とか、
後半に載っている「図解 建築業界」は、今度は『建築学生のハローワーク』のほうにかぶっているかも、とか思った。
これだけ良く整理された情報が、わずか1200円で買える。新学期を狙った刊行物の中でも、これは売れそう。
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