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伊東忠太の年賀状_倉方俊輔

年賀状の行き来も一段落して、もう丑年も一週間が過ぎた。

冒頭に掲げたのは、「丑」ではなくて「酉」だが、建築史家であり建築家の伊東忠太(1867-1954)が描いた賀正の図案。前に伊東忠太 (「INAX REPORT」の記事pdf)について博士論文をまとめる中で出会った。
いかにも伊東忠太らしくて、ニヤリとさせられる。
よく見ていこう。鳥のスタイルは鳳凰を重ね合わせた中国趣味。ややアクの強い曲線で全体をまとめ上げ、色づかいもカラフル。羽根の先はパルメット紋という建築装飾にも使われる文様に変容している。加えて、鳥のポーズや表情がコミカルである。よく見れば「賀正」の枠線は「卵」になっている・・・芸が細かいなぁ。
以上をまとめると《アジア趣味》《曲線による統合》《カラリスト》《建築の様式的細部と動物意匠の融合》《動物意匠の滑稽さ》となる。これらは伊東忠太の建築設計の特徴でもあったりする。
年記はなく、描かれた年を特定できてはいないが、周辺資料等から推測すると、大正10(1921)年の可能性が高い。初めに「図案」と書いたが、それより「図按」という表記のほうがふさわしい。そんな時代のウィットだ。
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