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よみがえるデザイン・サーヴェイ01

まずは2008年10月16日に行われたシンポジウムの概要から。
「よみがえるデザイン・サーヴェイ」と題したシンポジウムは13時から始まり、司会の兼松紘一郎さんの趣旨説明の後、5人のパネリストが順に登壇された。

法政大学・宮脇壇ゼミのサーヴェイについては中山繁信さん(工学院大学教授)、芝浦工業大学の相田ゼミに関しては本人である相田武文さん(芝浦工業大学名誉教授)、明治大学の神代雄一郎研究室のことは松本勝邦さん(明治大学講師)が、当事者でなくてはできないエピソードを盛り込みながら話される。
よみがえるデザイン・サーヴェイ02

続いて月館敏栄さん(八戸工業大学教授)がスペインの大学との共同調査の経験を踏まえてデザイン・サーヴェイの歴史と現在を解説され、中田千彦さん(宮城大学准教授)は自らが関係するDAASの紹介を行いつつ、それにとどまらないデザイン・サーヴェイの可能性を示唆された。世代が近いからだろうか、過去のサーヴェイを現在行うことの不可能性を前提に本質をいかに継承するかというスタンスに共鳴するところが多く、もっと議論してみたいと思った。

最後に今回のシンポジウムの母体となったJIA+KITアーカイブズの生みの親である竺覚暁さん(金沢工業大学教授)がアーカイブの性格と必要性を分かりやすく説かれる。
「まとめを」とマイクを渡された渡邉研司さんは、パトリック・ゲデス(1954-1932)を引き合いに出して、デザイン・サーヴェイという思想の広がりに言及された。こうした日本と西欧とを横断した分析はまだまだ未踏の分野だ。サーヴェイの始祖といえる今和次郎に関しては黒石いずみさんの『「建築外」の思考 - 今和次郎論 』(ドメス出版、2000)という労作があるが、その後の時代の思想的補助線をどう引くか。私たちはまったく暗がりの中にいる。
シンポジウムは予定の15時を10分ほど過ぎて閉幕した。登壇者が盛りだくさん過ぎるきらいはあったが、そのぶん次につながる会だったと思う。

よみがえるデザイン・サーヴェイ04 よみがえるデザイン・サーヴェイ06

では、展覧会場はどうか。用意されたスペースは意外に広く、そこに宮脇ゼミ、神代ゼミ、相田ゼミの図面が並ぶ。DAASの成果である眼を引く写真も展示されている(万博の写真なんて見たこと無い格好よさ)。
サーヴェイに関しては原図も展示されている。複数の研究室の成果が横断的に見られる。こうした機会は初めてだろう。

よみがえるデザイン・サーヴェイ03 よみがえるデザイン・サーヴェイ07

各研究室がなぜ調査を始めたか、当時の手法は?目論見は?、そして約40年を経ての感慨は、といったサーヴェイの背景については、今回まとめた小冊子をぜひ参照していただきたい。展覧会の準備段階で、東海大学渡邉研究室の椙山君と一緒に、中山さん、松本さん、相田さんに当時のことを取材させていただいた。
3氏の口から出た言葉は、豊か過ぎるほどの内容だった。それを各7000字にまとめた手腕だけは、ちょっと自信がある。会場で500円で販売されている。お手にとっていただき、今後の展開などもご示唆いただければ幸い。展示されている図面や、展示されていない写真なども収められている。

よみがえるデザイン・サーヴェイ05

「よみがえるデザイン・サーヴェイ」展は19日まで、せんだいメディアテークの6階で開かれている。お越しの際はぜひお立ち寄りください。見入ってしまうような密度に触れられます。
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