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江戸東京たてもの園_建物と夏

あと会期が3日、という時になって書くのも何だが、江戸東京たてもの園で開かれている「特別展 日本の建物 建物と夏」は面白かった。
東京・小金井市の江戸東京たてもの園は今年、開館15周年。それを記念して2008年度に4つの特別展が開かれる。
2008年3月28日~6月1日が第一部の「木造建築の魅力」。古代から現代までの建築史を「木造建築」という切り口から横断した。日本の風土に根ざした「木」という素材の可能性が、時代に応じてさまざまな姿で試されてきたのが分かる。

7月1日~8月31日が第二部の、つまり今回の「建物と夏」。入口を入ると「家の造りやうは、夏をむねとすべし」と大きく書かれた垂れ幕。そう、夏が日本建築の歴史の前提条件だったのだ。これも日本の風土。先人はそれをどう克服し、ひいては楽しんできたのか? 体験可能な展示も含めて語られる。
個人的にとりわけ興味深かったのは、第3章の「涼の六様」。「1.しつらい ― 建具と家具」、「2.中間領域 ― 縁とベランダ」、「3.日除け ― 庇/ルーバー/ブリーズソレイユ」、「4.探求」、「5,水庭」、「6.涼を生む」という構成で、前近代と現代に意外な補助線が引かれる。

9月13日~12月7日は第三部の「日本の建築博物館」。ホームページから紹介を引用すれば、「日本国内にはたてもの園と同様建造物を展示の主体にした博物館が数多くあり、『全国文化財集落施設協議会』というネットワークをつくり、情報の共有を行っています。本展ではこの協議会に参加している博物館をはじめ、日本中の建築博物館を紹介し、そのコレクションを紹介します」というもの。

そして、2009年1月4日から3月1日までは、第四部 「建物のカケラ~一木努コレクションを中心に」。外装タイルや階段手すり、建物が壊される時、辛うじて救われた建築部材が会場のところ狭しと並んで、ディテールの力と壊され続ける建物の現状を問う・・・と、これは展示企画担当の江戸東京博物館都市歴史研究室助教授・米山勇さんから聞いた断片的情報から勝手に想像した内容だが。

江戸東京たてもの園_木造建築の魅力

展示もさることながら、会場に置かれた冊子が本格的である。文章も写真も充実のオールカラー。しかもロハ。展示をじっくり見た後に持ち帰れば、家でも二度楽しめる。駅からはちょっと遠いが、江戸東京たてもの園まで足を運ぶ価値は十分だ。

江戸東京たてもの園_建物と夏の内容

本日、江戸東京博物館の米山勇さんと、写真に模型に展示構成にと貢献した日東設計事務所の志岐祐一さんと飲んだ帰り、中央線の車内をふと見上げると、耐震キャンペーンの広告が眼に入った。

耐震化推進都民会議

必要なことである、確かに。しかし、これほどに脅しのような、ザ・「啓蒙(くらい人を啓く)」な広告は、高度成長期ならさておき(以前に東京オリンピックの前の時期のニュース映画を見た時、国道拡張に伴う立ち退きに応じない住民が国賊のような口調で報じられていて、それは新鮮だった)、この21世紀に貴重であって、地震こそは日本の最大・最後の「風土」なのかもしれないとも思う。わが国に生きとし生けるものみんなが一体感を感じられるような・・・。
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