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最高学府・東京帝国大学(現・東京大学)の「正門」は、明治最後の年にようやく完成した。有名な赤門は正門ではなく、現在の正門の場所には、それまで木製の「仮正門」があった。
現在の正門の設計には、伊東忠太が手を貸した。形式としては江戸時代の冠木門をモチーフに、材料を花崗岩・煉瓦・鉄という燃えない材料に置き換えている。
いかにも「建築進化論」を唱えた伊東忠太らしい思考。そう早合点しそうになるが、この方針を決めたのは、当時総長だった浜尾新だった。「武士道精神」や「国体」が大好きで、夏目漱石に「明治四十二年の東京大学総長の頭脳の程度はこの位にて勤まるものと知るべし」と日記で揶揄されている浜尾新である。
伊東忠太らしさは、門扉や冠木形といった鉄部のデザインに現れている。迂曲するその曲線に…。門扉には唐草文様が彩られ、下部には青海波模様があり、冠木形では波打つ水と雲の模様が中央にある東京帝国大学の紋章を飾る。竣工の時の記事を読むと、唐草模様は「唐の金具様の輪郭」とされ、冠木形の上部曲線は「幾分『ゴツシク』式迫持の意義」を含むと説明されている。
「和魂洋才」のような門のコンセプトは、設計者に与えられた条件だった。伊東忠太は、それを踏まえながら、自らの嗜好と世界観をデザインに投影した。堅苦しくない曲線で正門を彩り、日本、東洋、西洋の様式を接続しようとしたのだ。

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