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JAビル03

建築の見学会が続く。今日は「建築解放区」と題したイベントで、3つの建物を解説しながら巡った。国際建築家連合(UIA)2011東京大会関連事業として5月15~17日に行われている建築・都市関連の催しが「open! architecture ― 建築のまち・東京を開放する」の一環だ。

1つ目は、11時からの山梨中央銀行東京支店(徳永庸、1931)。多くの銀行が立ち並ぶこの界隈だが、バブル期に古い建物の解体と高層化が進行し、昭和初期の建築のまま営業しているのは、この山梨中央銀行東京支店だけ。
山梨中央銀行東京支店

なぜこの建物は使い続けられているのか? 副支店長の荻野さんにお話をいただくと、山梨県では大きな存在感を持つ同銀行の東京の顔としての機能を果たしていることを挙げる。そして、歴代の役員や頭取の多くがこの東京支店出身であることから、そうした意見が社内で理解されやすいのではという。
吹き抜けの営業室は、かつての街中の銀行の姿を残す貴重なもの。手をかけて使い続けられている。昔からの「物」を大事にしていることは、昔からの「者」とのつながりも大事にする堅実な営業というイメージを自然に呼び起こす。

2つ目は、14時からJAビル(佐藤武夫設計事務所、1965)。三菱地所の大手町ビル(1958)、小坂秀雄のていぱーく(逓信総合博物館、1964)、日建設計の日本経済新聞東京本社ビル(1964)・・・高度成長期好きにはたまらない建築が並ぶこのエリアにも、再開発の波が押し寄せている。

JAビル02 JAビル01

JAビル(農協ビル)も機能の移転と建物の解体が決まっている。今回はその前の貴重な見学の機会だった。JAビル管理会管理部長の清水さんの案内で1階ホール、8階会議室、9階ホール、地下飲食店街と巡る。手をかけた工業部材の素材感と多角形好み。佐藤武夫の事務所ならではのアクの強いデザインが魅力的だ。時計のデザインも愛らしくて良かった。この時期の事務所ビルは、意外に手づくりデザインで良いのだが…。

3つ目は、15時15分からの三井本館(トローブリッジ・アンド・ リヴィングストン事務所、1929)。一般の営業が終わった時間だったので、ゆっくり内部を見学することができた。地下の金庫も壮観。三井本館は昭和戦前期には珍しく、外国(アメリカ)の事務所の設計、施工(ジェームズ・スチュアート社)である。
世界的に見た一級品をつくろうという意思が、そうした選択に結びついたことが、今も問題なく稼働する大金庫を見ていると分かる。大金を無駄にしない、企業のインフラとしての建造物。アーキテクチャーというより、優れた機械や構造物に近い良さがある。

三井本館01 三井本館02

参加者は幅広く、みなさん途中から乗ってきて、あれこれ質問などされて楽しんでいたご様子。所有者の方も喜んでおられた。建築を市民に開くことと同時に、建築に対する一般の評価を所有する方々の側に届けるという点でも、こうした試みは大きな責任を負っていると感じた。
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