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ワルダクミを抱えて、群馬県の松井田町へ。
東京理科大の助教授を務め、
ジャン・プルーヴェの研究や、9月24日に一般公開が始まった
ブルーノ・タウトの旧日向別邸の調査など、多忙を極める山名善之さん、
日東設計事務所に勤務され、同潤会の調査や、集合住宅歴史館の関与など、
歴史的建造物の調査研究のエキスパートである志岐祐一さんと。
このメンバーなら話は尽きない。
東京から新幹線の高崎乗換えで1時間半。
移動の短さよりも、松井田はさらに近くに感じた。
群馬県の松井田町役場

「建築」の住民に「松井田町」と尋ねれば、「白井晟一の旧役場」と答える。
陽光の中でたたずむ姿は、まさに「田園のパルテノン」。
役場としては使われなくなったが、その存在感はいまだ現役だ。
1954年の合併で生まれた現在の松井田町。
その名は来年3月、隣の安中市との合併で消滅することが決まっている。
旧庁舎は、戦後の松井田町の歩みが凝縮されたシンボルではないか。
建築に首を突っ込んだ者の身びいきもあるけれど。

東京から適度な地の利にあって、自然は豊か。
東南には、ちかごろ市に移管された旧富岡製糸場、
県は世界遺産への申請に前向きだ。
西方には碓氷峠のレンガ橋があって、トロッコ列車が走る。
折しも、今年は白井晟一の生誕から100年。
松井田町役場が1955年に完成して、50年になる。
もう一花、咲いていただきたいと強く思ったのだった。
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