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2009.05.11
「ROUNDABOUT JOURNAL」の未了感にほっとする

出る出ると言われていた「ROUNDABOUT JOURNAL」vol.8が完成した。敬服している彼らの活動はいろいろあるけれど、やはりこのフリーペーパーはいい。他に代え難いものだと思う。
なんでだろう? 心地よい未了感があるからだろうか。新聞みたいに、完結していないからこそ、ワクワクするのだろうか。
今回の特集は「マイ・アイデンティティー」。自分にとっての新しさもあって、巻頭にあるデザイナー・山本里美さんの話が楽しめた。少し斜めの角度で、フッと息を吹きかけてもらうくらいのほうが、刺激になるのかもしれない。
モデレーターを僕が務めた「LIVE ROUNDABOUT JOURNAL 2009」(2009年1月31日)のディスカッションの一部も収録されている。
当日の発表とそれに対するコメントは「ROUNDABOUT JOURNAL」vol.9として、すでに出ている。
Vol.9の次に発行されたのが、Vol.8ね。ここ、後々に「ROUNDABOUT JOURNAL」研究をする学生は注意のこと。
「ROUNDABOUT JOURNAL」vol.8の配布場所は以下に書いてある通りで部数限定。容量がある紙媒体だから、良いのだ。
RAJ8 INAX:GINZAほかで配布開始!!
http://www.round-about.org/2009/05/raj8_inaxginza.html
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2009.02.01
「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009」速報

TEAM ROUND ABOUTの主宰により、INAX GINZAで開かれた「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009」は盛況のうちに終了した。今年は1000円の入場料をとったのだが、入場者は昨年と変わらなかったそうなので、盛況と言って良いだろう。

今年は2人(組)づつ6セッション、合計12人(組)で行われた。11時から17時までが各15分のレクチャーに20分のディスカッション+10分間の休憩という構成で、17時半から全体ディスカッションが行われた。全体ディスカッションには、社会学者の南後由和さん、濱野智史さんも加わり、総勢20名が扇形に並ぶ。

僕はモデレーター(司会)として呼ばれたのだが、開始の11時から、ディスカッションが終了した21時まで、10時間。ほぼぶっ続けの司会というのは初めて経験した。もっとも司会の経験自体が初めてだ。

前回と同様、レクチャーの内容はただちに文字起こしされる。写真と共にレイアウトを行い、その日の内にフリーペーパーができあがる。ただし、同誌にはディスカッションの内容は入っていないので、当日の盛り上がりが分かるのは来場者のみだ - 文字起こしはしたと藤村龍至さんが言っていたので、後にフリーペーパーなどで読めるようになるのかもしれない。

今回はマンガも入るようになった。単なるイラストでも、どこかからの転載でもなく、ライブで発想した2コママンガである。製作は「建築雑誌」などでもおなじみ創作漫画集団のmashcomix。レクチャーの内容が、ウィットと共に漫画の文法に、超訳されている。

21時半に発行を終え、INAX GINZAで慰労会の後、場所を移して打ち上げ。その後半は、熱心に書き込まれたアンケートをみなで読みふける。これほどのレスポンスを受ける機会というのは、なかなか無い。感謝である。その後、昭和通りのデニーズで一同で始発までおしゃべりをして、さきほど6時に帰宅。

皆さま、お疲れさまでした。単なる結果としての形ではなく、具体的なプロセスの多様性が開示され、そうした現在における有形・無形の《デザイン》の拡がりに、いくつかの交通が確保できたように思います。
藤村龍至さんはディスカッションが後半失敗したという認識で落ち込んでいたのだが、そろそろ回復しただろうか。40人のスタッフが自発的についてくるだけの動員力と、2人づつの巧みな組み合わせ、それに何を言われても曲げない(こともある)不屈の精神があったからこそ、こうした交通の場が成立した。それに僕も乗せられてしまったのは、確かなのだ。
2009.01.07
「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009」続報

1月31日(土)の11時(10時開場)から20時まで、京橋のINAX GINZAで「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009」が催される。建築をめぐる議論をライブで編集し、その日にフリーペーパーとして刊行するイベントの第二弾である。
今回は「モデレーター」という役割を依頼されたこともあって ― たぶんこの位にメンバーが集まっていれば、毎年夏に開かれる建築学会大会のように、時間になったら鐘を鳴らして「手短にまとめてください」と言えば済むと思われ、気楽 ― 2008年12月21日の記事でもお伝えした。
少しその修正がある。「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 2009」は事前申込制(申し込み多数の場合は抽選)ということだったが、それは止めになった。詳しくはこちら。主要部を以下に抜粋すると、
今回は会場にて入場料(1000円)を戴くので、そのオペレーションとの関係を考慮し、事前申し込み制とさせて頂いておりましたが、「ラウンドアバウト(回転広場)」と言いながらファンクラブイベントみたいになるのはいかがなものか、と話し合い、事前申し込みを中止させて頂くことしました。
無知をさらすわけだが「round about」がロータリー交差点等を意味すると、初めて知った。
だから、当日は自由に入って自由に出られる場所にしたいという変更は、もっともに思う。ロータリー交差点のようにタイミングを逸して、会場を出るに出られないということもあるかもしれないけれど・・・当日は多くの方の来場を期待します。藤村さんも俎上に載ると思います。
写真はフランスをレンタカーで旅行中に立ち寄った町。カーナビ、といってもPNDに近いものだが、それでもあると、こうしたぶらり旅ができるからいい。
画面で頻繁に目にする記号が、日本のように右矢印・左矢印ではなく、ロータリー交差点用の矢印で、それが新鮮だった。
2008.12.21
LIVE ROUND ABOUT JOURNAL 第二弾


2009年1月31日(土)に京橋のINAX GINZAで、
今年1月に開催して好評だった「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL」
の第二弾が開かれることになった。
今回のゲストは下記の通り。
成瀬友梨+猪熊純/寳神尚史/mosaki(大西正紀+田中元子)/
柳原照弘(ISOLATION UNIT)/dot architects(家成俊勝+大東翼+赤代武士)/
長坂常/勝矢武之(日建設計)/山崎亮(studio-L)/
原田真宏/乾久美子/石上純也/藤本壮介
前回と同様に11時のスタートから17時までの個別の議論がライブ編集され、
全体ディスカッションが終わる20時には、フリーペーパーとして発行される予定だ。
(冒頭画像は前回の「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL」)

藤村龍至さんらが建築のフリーペーパー「ROUND ABOUT JOURNAL」を精力的に発刊している。その一環として「LIVE ROUND ABOUT JOURNAL」と題したイベントが2008年1月19日と26日に行なわれた。
10+1(テンプラスワン)のウェブサイトにレビューを書いた。長くなってしまったので2回に分けて、その後篇がアップされた(前篇はこちら)。
少し荒削りだが、今月号(2008年8月号)の「新建築」に掲載された「二項対立の間にあるもの、新世代に共有される世界像─『JA』70連動企画展・シンポジウム」という文章や(過去の関連記事)、「村野藤吾 建築とインテリア-ひとをつくる空間の美学」展のカタログに寄稿した「数えられるもの、数えられないもの―村野藤吾の『モダニズム』」(過去の関連記事)と連続した問題意識があるとは言えそうだ。関心がありましたら、併せてご一読のほどを。
2008.06.29
『風景の解像力 30代建築家のオムニバス』展シンポジウム第1回

『風景の解像力 30代建築家のオムニバス』展は、書店にいま並んでいる『JA』第70号
そのオープニング日である昨日(6月28日)、乾久美子さん、長谷川豪さん、平田晃久さん、石上純也さんによるシンポジウムがあった。展覧会および雑誌を構成する8人のうちの4人だ。次の4名 ― 中山英之さん、中村竜治さん、藤本壮介さん、藤村龍至さん ― のシンポジウムは、7月5日に行われる。
贅沢な企画だと思う。いまを時めく若手建築家が一堂に会しているにもかかわらず、展覧会の開催期間は8日間。シンポジウムは約100名しか聞けないのだから。藤村さんのblogにシンポジウムが5倍の抽選倍率だったと書いてあったが、それもうなずける。
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