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いきいきまちや01

金沢に来ている。昨晩はCAAKで吉阪隆正についてレクチャー。30人くらいの方がいらしていただろうか。質問も盛んで、CAAKがこうした交流の場になっているということを実感。司会の林野紀子さん、議論していただいた鷲田めるろさんをはじめ皆様に感謝します。

いきいきまちや03 いきいきまちや02

その前に、野田直希さんにアトリエワンの「いきいきまちや」を案内していただいた。改修する前に外観は見ていたが、少ない予算にもかかわらず、ここまで町屋がその質を回復することに感服。中に入ると、細くて軽いもので身体が包まれているような感じだ。外の通りや緑を気持ちよく変換してとり入れてくれる。それに調度品が味をつけ、アートがスパイスとなる。

北國銀行武蔵が辻支店01

その後、吉村寿博さんと合流。今月13日にリニューアルオープンしたばかりの村野藤吾の「北國銀行武蔵が辻支店」を案内していただく。
3Fのアートセンターでは山本基展が行なわれていて、天井の高い空間が使いこなされていた。
何といっても場所がいい。近江市場の隣である。これだけ町場に、この規模のアートスペースがあるということは、そうないのではないか。運営する金沢アートグミの方とお話をする。高橋治希さんにいただいた「金沢アートマップ」は、まちや建物、喫茶店までプロットされたちょっと変わったアートマップで、眺めていると、回遊性のある豊かな場所だと改めて思うのだ。
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谷村美術館01

2009年1月末で閉館していたので今さらかもしれないが、早稲田大学建築史研究室(中川研究室)修士2年の安友千絵さんが教えてくれるまで知らなかった。新潟県糸魚川市の「谷村美術館」は赤字が看過できなくなったので、玉翠園・ 翡翠園と共に閉館し、維持管理は続けながら新たな方策を探すという。

「谷村美術館」は1983年の完成。建築家・村野藤吾が竣工に立ち会った最後の作品、いわば遺作である。うねった内壁の写真は、昨年の『村野藤吾 建築とインテリア』展(現・パナソニック汐留ミュージアム)のポスターに使われていたから、目にした方も多いだろう(過去の関連記事)。
同館は彫刻家・澤田政廣氏の作品を展示する個人美術館として、谷村建設の前社長である谷村繁雄氏によってつくられた。工事中の写真が現地にあった。これが実に迫力がある。断って撮影させていただいた。

谷村美術館03
現場で指示を出す村野氏、当時92歳

谷村美術館04
建物と大地のつなぎ目をチェックする村野氏

谷村美術館05
模型をはさんで談笑する澤田政廣氏と村野氏。澤田氏は1894年生まれなので、2人合わせて181歳! 芸術家って…。

内部は木彫を静かに観賞する場なので、写真は撮っていない。撮れない。
空間や様式的細部を形として見せるのではなく、空間の肌理や光といった「質」の抽象度を高めていった内部である。しかも、具体的な仏像一つ一つに応じてもいる。当然これは、現代の建築に通じるようなものだ。例えば、昨日の記事にしたライザー+ウメモトの『アトラス―新しい建築の見取り図』だと、pp.76-81の「内的と外的」の部分にあたるだろう。『村野藤吾 建築とインテリア』展の図録に僕が寄せた論で言うと、「数えられるもの」が後者である。

谷村美術館02

内部に入れないとしたら図録や本で想像する他ないのだが、しかし、これは「写真に撮れない」性質をますます高めていった晩年の村野の作品である。なるべく早い時期に、良い形で折り合いが付いて、再び扉が開かれると良いのだが。
イデー自由が丘村野藤吾展

「村野藤吾 建築とインテリア-ひとをつくる空間の美学」展の実現に関わった中心メンバーが集まるお疲れ会が開かれて、そこにお呼ばれしたので行ってきた。松下電工汐留ミュージアムでの展覧会が始まって1週間になる。来場者数もカタログの動きも上々だという。
8月7日からは東京・自由が丘のイデーショップで「特集展示 村野藤吾」も始まった。村野藤吾が千代田生命本社ビル(現目黒区役所)のためにデザインした家具など、イデーが「ジャパニーズ モダン マスター」プロジェクトの一環としてリプロダクションを進めている家具を、その背景とともに紹介するものだ(9月10日まで)。
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Googleマップ「ストリートビュー」倉方俊輔 02

昨日に引き続き、村野藤吾(村野・森建築事務所)が設計した東京の建物を、googleマップの「ストリートビュー」機能を使って紹介。

今後「ストリートビュー」は、対象範囲が拡大されていくだけでなく、すでに対象の地域でも随時が更新されていくのだろう。それが数か月に一度なのか、数年に一度なのか分からないけれど…。そして、以前の画像データも消去されることはないはずだ。普通には見えない場所で保管されていることだろう。
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Googleマップ「ストリートビュー」倉方俊輔

今日Googleマップに「ストリートビュー」の日本版が追加された(Impress Watchの関連記事)。試してみたら面白く、時の経つのを忘れてしまう。
想像したよりも、すごいのだ。機能としては名称の通り、これまでのような上からの目線ではなく、歩きながら街を眺めているような視角が手に入るわけだが、まず提供範囲が意外に広い。東京エリアであれば、東は八王子、北はさいたま市、西は千葉市、南は江ノ島あたりまでが現時点で対象になっている。都内であれば、車が入れる道のほぼすべてが網羅されている。広い都市圏の建物をくまなく散策する。そんなことが自宅でできてしまう。
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村野藤吾展パンフ

今日(2008年8月2日)から松下電工 汐留ミュージアムで「村野藤吾 建築とインテリア
-ひとをつくる空間の美学」展
が始まった(10月26日まで。9月15日・10月13日を除く月曜日および8月11~18日は休館)。
1日の内覧会を見に行った。結論から言うと、予想以上に多彩で、豊穣で、軽快な展覧会だった。
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2008年7月8日に閉店した大阪・道頓堀の大衆食堂「くいだおれ」。「くいだおれ太郎」のはす向かいに、その村野建築は建つ。
完成したのは1955年。界隈の飲食店ビルが高層化していったはしりだ。設計者は開口部を北側の道頓堀側に集め、道路側をほぼ無窓とした上で、壁一面にモザイクタイルで抽象的な図案を描いた。階の違いが消され、ファサードは縦長のキャンバスとなる。
モザイクタイルの抽象図案という手法は、2年前に完成した名古屋の丸栄百貨店と同じだ。しかし、こちらのほうがスケール感の消去が徹底している。高層の商業施設ならではの建築の可能性を、思い切って追求したのだった。
今もチェーンの居酒屋などが入り、施設として健在。見上げる人は多くないが、ファサードも50年前とほぼ同じである。けれど、いつ消え去るかも分からない。
「くいだおれ太郎」と同じくらい、華やかで寡黙。切なくも愉しい街角のピエロ。その姿をぜひ目に焼き付けてほしい。

*下の写真をクリックするとgoogleマップに飛びます。
  
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