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鈴木博之先生の逝去を知りました。
個人性と社会性、歴史と現在、実行と言説、正統と異端・・創造的な弁証によって、前世代には存在しなかった伽藍を、後世代の前に屹立するものとして建築されました。建築史家という名称がもしあるとしたら、それは鈴木博之先生のことだったと思います。
心から哀悼の意を表します。
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2014年1月15日(水)は、ピカピカのビルで、古いいビルの話。
BMC(ビルマニアカフェ)の阪口大介さん・岩田雅希さんをお迎えして、ビルに住む? という話から、最新刊『いい階段の写真集』(パイインターナショナル)の話題までお蔵出しです。

スマイマチトーク03BMCチラシ

これが月1回の第3回目なのですが、今回「スマイマチトーク」の企画を一任していただいたので、好きなことやってしまえと、今まで以上に攻めてます。

スマイマチトーク01島田陽さんチラシ  スマイマチトーク02建築新人戦チラシ

建築家の山内靖朗さんのご紹介で、グランフロント大阪にあるパナソニックセンター大阪で、建築イベントが開催できることになったわけです。
さて、どうしようか?
グランフロント自体、打ち合わせの時に初めて訪れたのですが、今回の一番大事な与条件は、JR大阪駅から徒歩1分、ガラス張りの人の行き交う場所だということなんじゃないかと思った。
こんな場所で建築のイベントができることなんて、そうはない。
だったら、「建築」の扱う領域の幅が、こっちからこっちまで広いのだ、と楽しく分かってもらおう。
建築家の話というよりは、もっと色々な建築の、分かりやすい切り口を揃えたい。
パナソニックがこんなアバンギャルドなことやっているよ、という路線は大会社のイメージ戦略としても悪くはないはず。
そんな理屈を弄して、要は自分の聴きたい話を聴くというこの企画に、私の中でゴーサインを出した次第。

きっと楽しいですよ。1/15(水)の18:00〜19:30、入場無料、申し込み不要です。ぜひお越し下さい。


「生きた建築と都市の魅力触れる 大阪・ミナミでツアー」(朝日新聞デジタル)

まずは「純喫茶アメリカン」と「食道園宗右衛門町本店ビル」の美しい映像と貴重な証言をご覧あれ。
丁寧な取材でアーカイブしていただいた、朝日新聞社社会部大阪版に感謝!

「生きた建築と都市の魅力触れる 大阪・ミナミでツアー」(朝日新聞デジタル)

2013年10月21日に大阪市「生きた建築ミュージアム・大阪セレクション」の初年度の選定物件28件が発表されました。
船場の近代建築などにしれっと並んで「喫茶アメリカン」(1963)、万博で焼肉ブームを築いた「食道園」ビル(1968)、「船場センタービル」(1970)なども・・
現時点で、公共による日本で最も尖った建築認定ではないかと思います。

しかし、これらの建物にしても、高岡伸一さん他ビルマニアカフェなどの活動が無かったら、日の目を見なかったでしょう。歴史は作っていくものなのですね。
選定作品の詳細は以下に。選定した有識者会議の面々(橋爪紳也、嘉名光市、倉方俊輔、澤田充、高岡伸一、長町志穂、吉田豊)が、大阪の近現代の都市史と建築を本格的に、分かりやすく解説したつもりです。

「生きた建築ミュージアム・大阪セレクションによせて〜生きた建築ミュージアム推進有識者会議〜」(大阪市)

そして、「生きた建築ミュージアム」の実証実験イベントは11月23日・24日。
今井兼次の「本町ビルディング」屋上、「北野家住宅」など、この日だけの特別公開も行われます。村野藤吾の隠れた(場所はとても目立ってます)名品「梅田吸気塔」などのライトアップも見逃せません。

「生きた建築ミュージアム2013~大阪セレクション×実証実験~」(大阪市)

近現代建築がお好きな皆さま、ぜひ大阪にお越しを。

生きた建築ミュージアムチラシ

2009.08.08 34度→19度
木子七郎の洋館

松山が大都会であることにびっくり。東京にあるものは何でもありそう。アーケードには若い人の姿も目立つ。磁石のように四国地域の人を吸引しているのか。結構な古本屋もあるのもいい。郷土史の本を買う。建築を見た中では、木子七郎の洋館が実に品があって良かった。

昼に羽田に戻り、早稲田のエクステンションセンターの授業をして、また羽田から今度は札幌へ。
30度台から10度台へ。気温が一気に15度下がる。これに慣れてしまうと、帰ってからつらそう。

一夜あけ、今は新堀学さんと苫小牧に向かっている。伊丹潤さんの「石彩の教会」を見ておかねばと思い…。
M2ビル(隈研吾,1991)01_倉方撮影

午前中の芝浦工業大学の授業のあと、ごはんを一緒に食べた大学院生に「午後は市民講座でM2の見学会なんだ」と話したら、「えっ、一般向けでそんな講座があるんですか!?」と言っていたが、それが、あるのだ。

アーキテクトファイブの「世田谷ビジネススクエア」(1993)に集合して、象設計集団の「用賀プロムナード・いらかみち」(1986)を歩き、内井昭蔵さんの「世田谷美術館」(1985)を見学。
考えてみると用賀には、丹下健三、吉阪隆正、菊竹清訓の弟子がそろい踏みで、その継承と変容を見る楽しみもある。
梅雨の晴れ間だったので、世田谷ビジネススクエアはミラーガラスの反射がシャープだし、用賀プロムナードでは絵に描いたように子どもが水遊び。世田谷美術館は次の展覧会の準備中で、中をゆっくり見せてもらった。

M2ビル(隈研吾,1991)02_倉方撮影

早稲田エクステンションセンター八丁堀校での講座はもう7年続いていて、受講生が高度なので、最近は個人的な興味を容赦なく押し出している。それで、M2に潜入しようなんて、思った。
隈研吾さんの設計で1991年に完成した「M2ビル」が2003年から株式会社メモリードの葬儀場(東京メモリードホール)になったというが、どんな風に変わったか知らない。というより、恥ずかしながら、そもそも内部に入ったことがなかった。あー「恥ずかしながら」なんて人が口にするのは、実は本当に恥ずかしくない時だ。
M2ビルを取り上げるとき、多くの人は外観だけを語る。名著『バブル建築へGO!』でも、内部が今どうなっているかは分からない。
だったら、みんなを連れて、潜入してしまえ! 友引に合わせて、見学のお願いをした。
とはいえ、少し不安もあった。これ、外観以外の面白さはあるのか?

M2ビル(隈研吾,1991)13_倉方撮影

環八通りの砧町東のバス停を降りると、そこは屹立するイオニア式オーダー(よく見ると老朽化で、柱身と柱頭の接点が少し怪しい)。
「え~、隈さんらしくない~」という受講生に、「いやいや、ウチらからすれば、隈さんといえば、これだぜ」と熱く語りながら、受付へ。
バスの遅延で予定時刻を過ぎてしまったわれわれを、清楚な女性社員が快く迎えてくれた。

M2ビル(隈研吾,1991)03_倉方撮影

オーダーの中は吹き抜けのエレベータ室になっている。周辺の素材は外観の印象とは違って無機質で、高速道路の防音壁が使われていたりする。
「M2」とは、そもそも「MAZDA」の「2」の意で、自動車会社のマツダが「本社ではできないこと」を試みる子会社のオフィス兼ショールームとして、このビルをつくったという。それでハイスピードの自動車にまつわる素材と、冷静沈着を売りとする古典主義の要素が遭遇している。
しかし、本社ではできないことって…。本社ですら、できなくなったその後を知ると、「選択と集中」という言葉が無かった時代が懐かしく思い出される。ここでない何処かが垣間見えたかのような、あの時代。

M2ビル(隈研吾,1991)08_倉方撮影

しかし、意外にも内部のデザインも細かいわけであり、例えば、男子トイレの小便器もトンガリキッズである。
ハサミで切り取られるようなメタリックな鋭角線を、屹立するイオニア式オーダーと関連づけて、「フロイトですね、わかります」なんて言ってしまうと、たぶんこっちの負けだ。

さらに、内部の驚きはオリジナルのデザインだけではない ― 後編に続く
ノルウェー大使館

1月14日の記事でお知らせしたように、3月の7日(土)・14日(土)・21日(土)に、埼玉県立近代美術館主催「近・現代建築ツアー(都内版)」が行われる。長い時間をかけて学芸員の方と一緒に対象を決め、下見も済ませた。当日は案内を務める。
埼玉県立近代美術館への往復葉書で申し込みを受け付けている。2月10日(火)「必着」なので、期限はそろそろである。申し込み多数の場合は抽選になる。去年は5倍くらいの倍率だった。

ロシアアヴァンギャルド

本家の埼玉県立近代美術館のほうでは、今日から企画展「青春のロシア・アヴァンギャルド」が始まる(3月22日まで)。建築関連の展示は無いということだったが、こちらも面白そうだ。

東工大100年記念館改修

アバンギャルドな幾何学といえば、篠原一男さん。
3月21日のツアーでも見学する「東京工業大学100年記念館」は、1月下旬から3月下旬までの予定で外壁等の改修をしている。先日とおったら、足場のグリッドに囲まれていた。
久米設計本社ビル03

JR京葉線の潮見駅を降りたのは初めてだ。
倉庫や印刷工場があるかと思えば、丹下健三・都市・建築研究所の手がけた小ぎれいな公団マンションがある。最初は、とりとめのない印象だった。

「以前の本社は西麻布にあったので、1993年にここに移った時には、なんでという声も多かったみたいですよ」と芝田義治さんが言う。それも分かる。
久米設計の建築設計部に務める芝田さんとは日本建築学会の「建築雑誌」編集委員会でご一緒していて、せっかくなので本社ビルを案内してもらうことになった。
「でも、僕はこの本社を見て入社を決めたんですけどね」。

久米設計本社ビル01

芝田さんがそう言った理由が、本社を道路側から見ていた時にはピンと来ていなかったが、社内をひととおり案内していただき、運河側に出る頃には納得したのだった。
水面が正面のような建物だ。道路と反対側は運河で、そちら側に一面のガラス窓が開いている。この久米設計本社ビルの特徴は、天然の木が植えられた中央の吹き抜けなのだが、これが水面に面しているからこその設計なのだと合点がいく。

久米設計本社ビル02

すべての部署が吹き抜けに通じていて、そこから一番近いところに社内打ち合わせのブースがある。BGMではなく、天然のホワイトノイズが全体を包み込んでいる。人の動きが見える。同じ空気を吸っていることが、五感を通じて分かるような空間だ。その空気はよどむことなく、川の流れにつながって思える。

久米設計本社ビル04

芝田さんのデスクも見せてもらった。眼を机から少し上にやれば、そこは運河と青空である。
後ろにサポートしてくれる仲間の存在を肌で感じ、前には無限の拡がりがある。ここから健康な建築が当たり前に生まれなければおかしいような環境だ。
東京音楽大学100周年記念館など、芝田さんが関わった設計の背景が少し分かったような気分がした。
偶然にも芝田さんの隣で働いているのは、家族ぐるみで親しくしている弟の同級生。お子さんが生まれたばかりで、デスクトップではもちろん愛娘が笑っていた。

*「建築浴MAP」(googleマップ)で所在地を見る
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